最も近いのに、最も遠かった国

●米朝会談、予想通りか予想を裏切ったか、決裂しました。
結果を見れば、中途半端に甘い顔を見せて北朝鮮を甘やかすに済んだ点、それも、会談前の金正恩のニコニコ顔を思えば、よっぽど、期待していたと思いますが、あれががっかり顔に変わっただけでも、成功と言えるでしょう。
今後も、何らかの調整は続くと思いますが、当面は、今のままという感じでしょうかね。
ある程度の核兵器を保持したまま経済制裁解除、そんな曖昧な事にならなくて良かったです。
●日本はどうするか。
これは、日米同盟を保持するために維持しつつも、日朝間での協議は、独自に進めるべきです。
特に、拉致問題に関しては日米で温度差があり、当事国でなければ出来ないこともありますので、毅然とした態度で交渉に臨むよう、期待したいところ。
●一方で、韓国、正確には韓国政府にとっては、困った結果になりました。
海上で行われていたとされる北朝鮮に対する支援の問題も、「もうすぐ、南北統一するんだから、関係ねーよ」的な態度で強硬に出ていた印象がありましたので、この会談で終戦宣言が出なかっただけでもアテが外れています。
韓国にとって重要な3月1日の建国イベントらしきものも、北朝鮮側から参加を断られる始末で、仮に、米朝会談が決裂することが既定事項であれば、尚更、その歴史観が否定されたことになります。
韓国の文大統領は、北朝鮮不参加について、100周年という特別な位置づけの割に、たいした抗議もせず受け入れていましたが、この辺りが『北のスポークスマン』と呼ばれる所以でしょうか。
どちらかといえば、『北朝鮮の下僕』ですが。
●韓国は立ち位置的に、地理的・民族的な位置で北朝鮮と、また、米韓という関係でアメリカと、それぞれ、何らかのパイプがあり、それだけ見れば、今回の米朝会談で大きな役回りを果たす国に見えます。
しかし、「ウリも行くニダ」と表明しても、断られる始末。
お留守番しながら会談の結果を待っていたら、まさかの決裂。
「南北統一ですべて片付く」と(勝手に)思っていた目論見は、脆く崩れ去りました。
いや、本当は米朝の調整役として動いていたかも知れませんが、ロクな調整が出来ずに、この結果を生んだのであれば、無能と言わざるを得ないでしょう。
●どちらにしても、直ちに変わることはない米朝関係。
日本と中国の動きは、それぞれ気になるところですが、ふと気づけば、1人だけ崖っぷちに立たされた国があります。
とりあえずのところ、ロウソクでも持って集まるんでしょうかね。

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