チャリティー番組とワタシの気持ち

24時間テレビが、毎度のことながら一部の人に叩かれています。
気持ちは分かります。
多額のお金を使っておいて、その一部しか募金しないなら、使ったお金を寄付に回せばいいじゃん、という気持ちは。
でも、ああいったお祭り騒ぎでもしなきゃ、お金、集まらないじゃん、というのが現実でしょう?
仮に100億円かけて作った番組が1億円寄付したとなれば、結果的に1億円の寄付ですよ。
何もないのに、それだけのお金を集めるなんて難しいでしょうし、そういうお祭りがあるから、ついでに募金しよう、という気持ちで良いんじゃないでしょうか。
清廉潔白?を履き違えて、こういう慈善事業は手弁当で額に汗して努力しなきゃダメだみたいな風潮がありますが、それこそ、何をキレイごと言ってんだ、という感じです。



24時間テレビ側の問題は、そういう人たちに媚びすぎている点でしょう。
もし、何も問題がなければ、堂々と収支報告をすれば良いんです。
普通の番組なら、そこまでする必要はありませんが、人様のお金を預かっている訳ですから、その辺りはキッチリとすべきでしょう。
番組制作費が、どれほどか分かりませんが、タレントに支払った出演料も含めて、きっちりと公開すれば、それを見て「何だ、バカバカしい」と寄付を止める人もあるでしょうし、「こうなっているのか」と意欲を燃やす人もあるでしょう。
とにかく、行動する人々がきちんと自分で判断できる材料を提供するのが主催者の義務であり、参加する人の義務でしょう。
「何だか分からないけど、良い事をしている」という漠然とした気持ちで、適当に参加している方が、よっぽど問題です。
また、出演料を公開することで、イメージダウンを恐れるタレントさんなんか、「すべて寄付しました」とか言い出すでしょう。

そもそも、福祉の問題など、民間のテレビ番組が大々的に行うようなモノじゃありません。
本来なら、国だの地方だのの行政でカバーすべき部分です。
だから、お祭り騒ぎなんかして微々たるお金を集めるよりも、今後の福祉のあり方、みたいなのを議題にした討論番組でも開催して、視聴者に政治について考えさせた方が、よっぽど『福祉事業の二度手間』を防げるでしょう。
幸いにして残念ながら、行政がキチンと対応すれば、子供の貯金箱を壊さなくとも、税金という巨額の予算が確保できます。
社会福祉って、そういうことだと思うわけです。

しかし、そういう討論番組を放送しても、誰も見ないでしょ?
それよりも、タレントさんと握手できたり、同じTシャツ着て騒ぎながら「良いことをした気分に浸りたい」んでしょ?
だから、ああいったチャリティー番組になっちゃうんですよ。
参加者の気持ちを満たすために番組制作費が必要で、その結果、募金が集まる。
テレビ局としてもタレントさんにしても、しっかりお仕事が確保できる。
見渡してみれば、誰も損していないと思うんですが、いろいろな部分を曖昧にしているから、疑惑がさらに深まった状態にしかならないんでしょうね。

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